2010年1月29日
 
約2ヶ月ぶりの更新です。
年末からいまだに続く在庫整理と、
走りにいく車が無事に売れた事もあり、
久しぶりに、いつもの雪山に来ました。

私はワークスの下取りで入庫したパジェロイオ。
平均年齢37歳の中で極端に若い20歳のお客様はRS/Z。
私に雪山の楽しさを教えてくれた先生はヴィヴィオ。
そして昨年あたりに大ブレークしてしまった友人のRS/R。

パジェロは別として他3台。
雪山の定番車両でありますが、果たしてどの車が一番速いと思いますか?
お金を掛けてパワーアップした車が速いロードと違って、
雪山「特にここの様な低中速重視のテクニカルな道」は、
車の性能よりも腕だと思っていたのですが、
先生の乗るヴィヴィオ「雪山SP」の旋回性能は
ワークスとは次元の違うレベルに達していました。

今まで話に聞いた程度だったので

さほど変わらないでしょ!と思っていたのですが、
乗ってビックリ!!
この前に乗ったインプレッサよりも許容範囲内の安定感。
エンジンパワーを確実に路面に伝える感覚もie-s以上。
そして何より、ハンドルで車が曲がるオンザレール感覚は
先生のセッテイングによる所が大きいとは思いますが、
色んな技を使わなくとも走れてしまうこの車を乗ってしまうと、

ラフなアクセル操作で簡単にホイールスピンが始まり
路面に力が伝わらない所から始まって、
コーナーをハンドルで曲げようモノなら外に外に出て行くだけだし、
常に、路面のうねりに左右されてどこに飛んで行くか分からない
不安定感といい、ワークスがヴィヴィオより速く走る事は
このコースでは難しいかも!と本当に感じた試乗でした。

そうなると一番速いのはヴィヴィオという事に普通はなるのですが、
一見、利点に見える所が実は欠点になったり
それと逆に欠点に見える所が実は利点に変わりえる事もある!
観点から、ワークスを見直してみたいと思います。
そもそもここまで性能の差が出てしまうのはなぜか?
同じ軽自動車でありながらここまで走りが違うのは、
メーカーの考え方の違いによるモノから始まっていると
私は思います。

インプレッサを試乗した時に感じた乗り易さ!
スバルの目指す車はここにあると、私は思っていますので、
ヴィヴィオもその精神に則って作られた事は
想像に難しくありません。
車なんて乗り易いに越した事はありません。
乗り手の負担をなるべく低減し、1分.1秒でも早く目的地に到着する
ラリーで培われたノウハウは、
「さすが」です。

スズキのイメージって人によってマチマチではないでしょうか?
きっとレース活動を知らない人ならワゴンRのスズキ。
4輪しか興味の無い人なら、ジムニーやワークスの様な名車を生み、
最近はWRC等のラリー活動に力を入れているスズキ。
でも、私の様に2輪から入っている人は、






丸目1灯が定番だった時代にカタナの様なバイクを世に送り出し、
ガンマやGSX-Rの様なまんまレーサーも市販化!
さらに隼が市販車状態で時速300kmオーバーを記録。
そしてR1000のパフォーマンスは一昔前のレーサーを
完全に凌駕しています。

ワークスが発売された昭和60年初頭から
C系ワークスが終了する平成6年頃までは
ガンマやGSX-Rなどのレーサーレプリカが毎年モデルチェンジを
繰り返しながら戦闘力を高めていった時代と本当にピッタリと重なる事を
知った時、私がワークスを好きになった理由が分かった気がしました。

スズキが作っていたガンマとGSX-Rは他社と比べて大柄で、
ハンドリング性能が今一歩でした。
特にR400に使われていたフレームはかなり乗り方を制限されるモノで、
一言でいうなら「素直じゃない」感じで、
ホンダのVFR「NC30」に乗った時にあまりの乗り易さに
「感動」した事を今でも覚えています。
ガンマは、他社が4サイクルの様なエンジン特性にして
乗り易い方向にしているというのに、
本当に2サイクルらしいピーキーな特性で
加速感は味わえるけど、実際に走らせれば唐突な吹け上げりを
コントロール出来る訳もなく、ストレートでしか楽しさを
味わう事が出来ませんでした。

この様に当時のバイク特性を考えれば、
タイヤの数は違えども、同じメーカーが作ったワークスさえも
乗りづらい事も理解出来ると同時に、
当時、スズキというメーカーが作ろうとしていた車両は、
乗り手を選ぶ、もしくは乗り手の技量を高めるために
無理と尖った性格の車両を作っていたのではないかと想像してしまいます。

しょっちゅう転倒していたけれど
ツボにハマれば優勝していたケビンシュワンツの様に
バイクの性能を超越したテクニックを持ち合わせれば
誰もマネの出来ない走りが可能だった当時のガンマやGSX-R!

きっとワークスも同じ様にテクニックを高めて行けば、
シュワンツの様に走れるかも知れません。
ただ、転倒が多かった事からも
ワークスを速く走らせるにはリスクが高い事になるのかも知れません。


バイクまで出してワークスを語ってしまいましたが、
最初に乗った時から、バイクに近い感じがするなってずっと思っていました。
でもそれは、ボデーの小ささから来る一体感のせいだと思っていましたが、
実はガンマやGSX-Rと同じ血がワークスにも流れているからだった訳で
そう思うと、V-ガンマから始まってカタナそしてR1100までのスズキ車は
「走る」というより、どう曲がるか常にバイクと格闘していた様な気がします。
その後の隼とR1000はバイクとしての性能が高く、
それでいて乗り易かったので、冷めるのも早かったかも知れません。

そんな簡単に乗りこなせないワークスだから
走りに行きたくなるのかも知れません。

結論
ワークスが遅いのではない、乗り手の技量が足りないだけである。
 
2010年1月31日
 
ここからは、ワークスの欠点を補う方法を考えて行きたいと思いますが、
基本的にお遊びの範囲ですので、
なるべくお金の掛からない方向で考えていきます。

先ずは、エンジンパワーを路面に伝える事からですが、
舗装路ではヴィヴィオに比べて明らかに速いと感じるワークス、
ある回転から「ドカン!」とターボパワーが炸裂する感じが
余計に速さを演出していますが、
その「ドカン!」が簡単にホイールスピンを誘発する元なのです。
そう考えると、「ドカン!」の感じが少ない
ie系、RS/Z,RS/Rの順番が、ノーマルで速く走れる順番となります。

ここで軽くグレードの説明をしますが、
ie系は、カムシャフトが1コの低中速向けのエンジンに
C系の頃は低中速向きのタービンの組み合わせで
H系でもう少し高速でも回る様なタービンの組み合わせです。
RS/R.RS/Z.そしてie-sとこの道を走りましたが
間違いなくie-sが一番楽に速く走れます。
あくまでもこのコース内での話ですが!



次のRS/Zですが、この型に関しては年式によるもの
その車両のコンディションによる違いが大きいため
平均をとって2番目に乗り易いにしました。
年式で考えれば9.10年の後期型がベストですが、
状態によっては7年でも全く問題が無いです。
ie-sに比べればツインカムだけあって高回転も力がありますが
全体的にとてもマイルドです。

そしてRS/Rです。
ロングストロークから来るレスポンスの悪さに加えて
「ドカン」どころか「ドッカーン!」と急激に加速が始まる様は
アクセルコントロール出来る範囲を「あっ!」という間に超えます。
残念ながら初心者の方がこの車を最初に乗る事はおススメできません。
ただ、ケビンシュワンツを目指すのであれば
これ以上のワークスは存在しません。
はっきりいって最強です。

3台の特性を軽く説明しましたがいかがでしょうか?

エンジンパワーを路面に伝える事は
エンジンの特性だけでなく、ボデーや足回りや駆動系など
それこそ様々な要素がからみあっているのですが、
ノーマルで考えた場合、アクセルの開け方をバイクの様に「じわりじわり」
を意識してコントロール出来れば「ドカン」がかなり低減されます。

参考までに言いますと
ショックはノーマルで十分です。「多少ヘタっていても平気です」
スプリングもノーマルで十分です。「ローダウンは事故の元です」
パワーアップも必要ありません。「空回りするだけでなく事故の元です」
こう記載していくと、本当にノーマル状態で
十分走れる事が分かると思います。
カスタムにお金を掛ける余裕があるならば
高価なエンジンオイルを入れたり
ガソリンもハイオクを入れたり
スタッドレスも毎年新品に換えたり
後は、点検&整備をしっかりと実施して欲しいと思います。

次はコーナー中、外に外に出て行くを考えてみます。
ヴィヴィオがハンドルで車が曲がっていける要因の1つは
リヤがその都度、絶妙な具合に流れるからです。
試乗して見て分かったのですが、
例えば右カーブを曲がろうと思った時にハンドルを右に切った
瞬間にお尻「リヤ」がスッと左に少しだけ流れて止まります。
まだまだ曲がりきれないので、そこからさらにハンドルを切ると、
切った分だけさらにお尻が左に流れて止まります。
イメージできる人はして欲しいのですが、
ハンドルを切った分だけお尻が流れるという事は
車全体が常に行こうとしている方向に向いているわけです。
つまり直進状態になるのが早いという事になるので、
アクセルを踏んで加速状態に入るのも早い事になり
力不足でも、最終的に速いという事になります。
「先生のセッティングの恩恵もあります」

これを踏まえてワークスの話をすると
ヴィヴィオ同様に右カーブを曲がろうとハンドルを右に切った時
リヤはヴィヴィオの様に流れません。
このままでは全然曲がれないのでさらに右にハンドルを切っても
ますますリヤが流れるどころか真っすぐ外に向かって逃げていきます
ハンドルを切ってアクセルを踏んでいると、この様な症状に陥ります。
これはハンドルを切っても曲がっているのはタイヤだけで
車体は進行方向に向いていません「カーブ前の直進状態のまま」
このままでは突っ込んでしまうので、ブレーキを掛けて普通に
曲がれる速度まで落としてコーナーをクリアすれば、まだO.Kですが
さらにハンドルを切ってアクセルを開けてしまうと
ハンドルがめいいっぱい切られているため、内輪差が生じフロントの
駆動力がほとんど失ってしまっているところに
リヤは直進方向に進もうとしているため
ますます、外に外に車が出て行ってしまう現象が起き、
最悪、事故に繋がってしまいます。

では、ヴィヴィオの様にお尻が簡単に出ないワークスはどうすれば良いか?
一番は、普通に曲がれる速度までスピードを落とす事です。
一見、そんな事をすれば遅くなると思うかもしれませんが、
さきほどの様に外に逃げていく症状と格闘しているよりは、
はるかに早く直進状態に持っていけるので、
ワークスのエネルギーを早く使えます。

直線は全開!コーナーは丁寧に!
これだけでも最終的には速いです。
くれぐれもコーナーをドリフトで抜けるのが速いなんて思わないでください。
コーナーの雪道ドリフトは横方向になってしまうので、気持ちは良いですが
実際にはゆっくりでしか前に進んでいません。

次の方法は、少しテクニックを要しますが
コーナーの手前で車両の向きを変え、コーナーを直線にしてしまう事です。
ハンドルを切っても曲がらないのであれば
先に車両自体を曲げてしまえば問題ありません。
このテクニックが使えるようになってくると、一気に雪山が楽しくなります。
車が加速するのは直進状態が一番ですので、
なるべくハンドルを切っている時間を短くする事を目標にして
練習して見てください。

次の方法は「荷重移動」という車の動きを利用した高等テクニックです。
コーナー手前でブレーキを「グッ!」と踏むと、
フロント側に荷重が一気に掛かりフロントが沈みます。
そこからブレーキを解除すると荷重が中心に向かって移動を始めるため
フロントが「フッ!」と浮くのですが、その時にハンドルを大きく
曲がりたい方向に切ってあげると、「スッ!」と車両の向きが変わります。
そこからアクセルを開けてあげると、荷重がリヤに移動するため
お尻がいい感じに流れコーナーをクリア出来ます。
文章にするとこんな感じですが、
実際にやろうとするとかなり難しいです。
私は出来ませんし、先生もこの方法では雪山を走りません。
私の知る限り、このテクニックを使って雪山を走るのは
師匠ただ1人です。
これが出来るのは、ワークスの動きを知り尽くした人だけに許された
神様が与えた贈り物だと思える位、
ワークスの理想的な走らせ方の1つだと私は思います。

とりあえず3点ほど走らせ方を紹介して見ましたが、
これが全てではありません。
色んな方法を試して、事故する事なく
ながくワークスに乗って楽しんでください。

最後に不安定感について語って見たいと思います。


不安定の要因は、最初に述べたエンジンの力を路面に伝えるところと
ほとんど同じです。ヴィヴィオとは足回りの方式が根本的にちがうため
あえて足回りの事は書きません。
とにかく丁寧にアクセルコントロール出来れば
さほど苦にならないはずです。

とりあえずノーマルでお金を掛けずに、欠点を補う方法を考えて来ましたが、
次からは
お金が掛かってもしょうがない
とにかく速く走る方法を考えて見たいと思います。

ワークスがヴィヴィオより優れているところ
それが分かれば、おのずと作業する方向が見えてきます。
そして自分の技量!
いくら速く走れる車を作っても、操作出来なければ何の意味もありません。

やっぱりお金を掛けてまで速く走ろうと思うのであればこんな雪道ではなく、
ダート競技に出れる車を作って出場して欲しいと思います。
雪道が楽しいと感じる人はダートも楽しめますよ!
 
2010年2月4日
 
昨日は遠方のお客様と走りに行ってきました。
せっかく来てもらったので、いつもの雪山の他に
久しぶりに除雪の入ったコンディションの良い雪道に行きました。

2.3年前に先生に連れられて来た
私がドップリハマる原因となったこの雪道を走りだして感じた事は
「怖い!」
対向車が来るかも知れない状況に
「走る」気分が一気にしぼんでしまいました。

そうだ!思い出しました。
先生に連れられて、麻績や大町そして白馬と
あらゆる道を走って、それなりにテクニックが身に付けば付くほど
民家や対向車など、回りに迷惑を掛けずに思いっきり走りたいと
思う様になって、今の場所を見つけたのです。

そんな事を思い出しながら
対向車が来なくて除雪されない様な荒れた道じゃないと
熱くならない自分が語ってしまった
雪道の走り方は、除雪された道ではほとんど役たたずです。
本当にワークスでも、キレイなラインで普通に走れます。

ロード志向の人は雪ドリ!
ダート志向の人は雪走り!

これは、もっともっと働いて
ダート競技に出れる車を作って
いつもの連中だけでなく
ちょっと興味のある人達も巻き込んで
ワークスをもっと楽しむべきかも!

なんて、あらためて考えさせられた
雪道でした。

明日は無事に売れたインプレッサの
最終点検の試乗です。
Get Adobe Flash Player
 ※最新のFlash Playerをダウンロードしてください。 FLASH / HTML
※Windows 95/98/Me/NTをご利用の方はHTML版のページをご覧ください。