たまに、アルト以外も修理出来ますか?と訊かれる事があるので
今回は、アルト以外の車でも大丈夫ですよ!の紹介をします。
車名はホンダZ、昭和48年式、依頼内容は仕上げる事です。
とりあえず、普通に乗れる状態にする事から始めます。
4年近く放置してあったので、エンジンが掛かりません。
先ずはプラグに火が飛ぶかを見ましたがダメでした。
おNEWのプラグも試しましたがダメだったので
次にポイントを点検しましたが問題ありませんでした。
次にイグニッションコイルを点検しましたが、問題ありませんでした。
最後にハ-ネスを点検、途中にアルトには付いていないコンデンサを発見!
怪しそうだったので、外して見ると火花復活!

ですが、まだエンジンは掛かりません。
プラグをエンジンに取り付け、しばらくクランキング
その後、プラグを確認しましたがガソリンの「ガ」文字も無い位
プラグがカラカラに乾いていたので、直接ガソリンをキャブに送り込み
再度クランキング。その内に爆発の気配が!
「掛かったぁ!!」
掛かりましたよエンジンが!
アイドリングが安定するまで待ち、暖機完了後軽くスナッピングして見ると
さすが、バイクのエンジンがベースだけあって回りが軽い


そのままガソリンが終わるまで暖機し、4年振りのオイル交換。
明日普通にエンジンが掛かる事を祈りながら本日の作業は終了です。
火が飛ばない事のトラブルシューティングは
隣にポイント点火のアルトを並べてテスター片手に
調べまくった事で判明した不具合です。
12Vというバッテリー電圧を、ポイントで断続的にア-スに落とす事で
イグニッションコイル内に150V前後の電圧が発生し
プラグに火花が飛ぶポイント式点火装置があったからこその
ワークスの電子制御式点火装置だと思うと、
ただのNAアルトにも敬意を払いたくなりました。
「本当に素晴らしいシステムです」




作業2日目
昨日オイルも換えたし、セルモータの回りも良いだろうと
期待しながら、朝一発目のクランキング!
う~ん「セルの回りが鈍い」
バッテリーは新品だけど、しょうがない他の車の力を借りるか、
と、ブースターケーブルを繋いで再度クランキング、
おやっ「なかなか掛からないなぁ」
と、その内に爆発の気配が「来い来い」
やっと眼を覚ましたZ
案の定、掛かってしまうと問題なくアイドリングを開始
もしかしたら圧縮が低いかもと思い、両気筒の圧縮を測定
12kと12.5k、アルトの圧縮を考えればほぼ同じ数値
気筒差を許容範囲だし、エンジンには問題が無いと判断
後、考えられるモノはキャブレター
の前に、セルモーターの回りが悪い事も気になっていたので
先に、ここを改良するために在庫パ-ツのアルト用のハーネスを流用し
プラス側とマイナス側を装着!
見事、セルモーターの回転がスムーズになりました。


さあキャブレタ-です。とりあえず外から見ていたのですが
早速、不具合発見!
加速ポンプから燃料が片方からしか出ていない!
燃料系もアルトパーツを流用する予定だったので
確認するためにアルトのキャブもいっしょにバラし始めました。
自分の描いている燃料ラインが出来そうな事を確認し
Zのキャブをバラします。
2輪のキャブをさんざんOHして来ているので
アルトの様なキャブよりは勝手が分かるのですが
さすが4輪に使われているだけあって、スロー系統の道が多いです
そして負圧で作動するピストンバルブがダイヤフラム式ではない所も「!」でしたが
一番「!!」はエア-系のジェットはネジで止まっていたのですが
燃料系のジェットはチョ-ク系を抜かして全て
Oリングでマウントされている事です。
なぜネジじゃない?
こんなんじゃ、燃料が漏れそうですけど
まぁ、この緩さが昔の車って感じもするので
良しとしましょう!

マニュアルとパーツリストを所有していないので
ジェットの番号を確認しながらバラシて行きます。
また不具合発見!



バキュームピストンのバネの長さも同じじゃない!
そして
フロ-トの位置が左右で違う!
この不具合はエンジン始動にかなり影響を受けそうな感じです。
エンジンが掛かるキャブなので詰まりは無いと想像出来ますが
当店の洗浄は高圧洗浄機でガンガン洗うので
出来るだけパーツを外して行きます。
ボデーの分割は間の部品に不具合があればバラシますが
そうでなければ極力バラサない様にしています。
多気筒のキャブを組む時は定盤の上で平面を出しながらの作業となるため
時間と金額が余計に掛かります。
やらなくてもよい所はやらないのが当店の主義ですので今回はやりません。
その分、出来るだけキレイにします。
部品達の洗浄は、詰まりがある場合はワコーズのフューエルワン
使用方法が違うのですが、これはゴムを侵さない事と
漬け置きにはかなりの効果を発揮しますので
キャブをOHする方がいましたら一度、使って見てください。
通常はウインズのキャブレタークリーナー「速乾タイプ」です。
これは、速乾ですのでさほど強力ではないのですが
ゴムを侵しづらい事が一番の理由です。
キャブクリで付いた油分をパーツクリーナで脱脂し
最後に水道水でじゃぶじゃぶ洗います。
すぐにエアーで水分を除去する事が条件ですが、
油分がないパ-ツはホコリなどのゴミが付着しづらくなるので
無菌部屋がなくても、いい仕事が出来ます。
他に仕事が入ったため、今日はここまでです。
いよいよ、明日組んでエンジンを掛けて見たいと思います。


続く
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